映画『ほどなく、お別れです』

2026年2月6日(金)公開

誰もが経験する、大切な人との別れ。2人の葬祭プランナーが目指すのは、最高の“区切りの儀式”。

浜辺美波 目黒蓮 原作:長月天音「ほどなく、お別れです」シリーズ(小学館文庫刊) 脚本監修:岡田恵和 脚本:本田隆朗 音楽:亀田誠治 監督:三木孝浩

label
label

「ほどなく、お別れです」に込められた、本当の意味とは−−?

“小学館文庫小説賞”の大賞受賞作で、現在累計40万部を突破している
「ほどなく、お別れです」シリーズ(長月天音作/小学館文庫刊)。
とあるきっかけで葬儀会社に就職したヒロインと
指南役の葬祭プランナーがタッグを組み、「最高の葬儀」を目指す物語を
日本最高峰のスタッフ・キャストが集結し、待望の実写映画化!
新人葬祭プランナー・美空役に、浜辺美波。
彼女を厳しく指南する漆原役に、目黒蓮。
今最も注目を集める二人が、初共演となる本作で見送る人、
そして逝く人にも寄り添う葬祭プランナー役をW主演として真摯に演じます。
脚本は、数々の名作を世に送り出してきた岡田惠和の監修のもと、
連続ドラマを中心に良質な作品を多く手掛ける本田隆朗が感動のストーリーを紡ぎだします。
そして監習には、『今夜、世界からこの恋が消えても』(22)をはじめ、
数々の青春映画を大ヒットに導いてきた三木孝浩。
青春時代の輝きや切なさを描いてきたこれまでの作品経験の集大成として、
本作を全世代へ向けた圧巻のヒューマンドラマへと昇華させました。

総裁プランナーとは? 遺族の希望に沿って故人に合った葬儀を提案し、全ての手配と進行(葬儀の段取り、会場設営、式の進行など)を執り行う仕事。

Story

もう二度と会うことの叶わぬ人へ
たった一言でも想いを伝えられるとしたら…

就職活動で連戦連敗を重ね、自身の居場所を見つけられずにいる清水美空(浜辺美波)。彼女には、《亡くなった人の声を聴くことができる》という誰にも打ち明けられない力があった。そんな美空に、運命を変える出会いが訪れる。彼女の秘密に気付いた葬祭プランナーの漆原礼二(目黒蓮)に、「その能力を活かすべきだ」と、葬祭プランナーの道へと誘われたのだった。
導かれるように葬儀会社「坂東会館」のインターンとして漆原とタッグを組むことになった美空は、一片の隙もなく冷酷とさえ思える彼の厳しい指導に心折れそうになる。しかし同時に、誰よりも真摯に故人と遺族に寄り添う漆原の姿勢に気付き、出棺の際に優しく「ほどなく、お別れです」と告げる姿に憧れを抱いていく。
やがて二人は、様々な家族の葬儀に直面する。妊婦の妻を亡くした夫、幼い娘を失った夫婦、離れて暮らす最愛のひとを看取れなかった男―― 。それぞれが抱える深い喪失に触れる中で、美空は漆原とともに「残された遺族だけでなく、故人も納得できる葬儀とは何か?」という問いに向き合い続ける。そして彼の背中を追いかけるように、自身も葬祭プランナーを志すことを決心し、漆原もまた、そんな美空の姿に徐々に信頼感を覚え、二人は遺された人と旅立つ人、それぞれの想いを繋ぐ「最高のお見送り」を目指していく。

「ほどなく、お別れです」に込められた、本当の意味とは――
そして、二人が届ける最期の《奇跡》とは―――

2026年2月、最期の瞬間に奇跡が起こる。心震わす命の物語、ついに誕生。

総裁プランナーとは? 遺族の希望に沿って故人に合った葬儀を提案し、全ての手配と進行(葬儀の段取り、会場設営、式の進行など)を執り行う仕事。

label
CAST & STAFF
キャスト&スタッフ
浜辺美波
(清水美空 役)
目黒 蓮
(漆原礼二 役)
森田望智
(赤坂陽子 役)
光石 研
(坂東稔 役)
志田未来
(久保田理恵 役)
渡邊圭祐
(久保田宏之 役)
野波麻帆
(長野桂子 役)
原田泰造
(長野正史 役)
西垣 匠
(長野翔一 役)
久保史緒里
(長野玲奈 役)
古川琴音
(柳沢玲子 役)
北村匠海
(柳沢亮太 役)
浜辺美波清水美空 役)
就職活動全敗のさなか、「坂東会館」にインターンとして就職し、漆原の指南のもと、葬祭プランナーとして働き始める。

<PROFILE>
2000年8月29日生まれ、石川県出身。
《主な作品》
映画:『君の膵臓をたべたい』(17)、『思い、思われ、ふり、ふられ』(20)、『シン・仮面ライダー』(23)、『ゴジラ-1.0』(23)、『もしも徳川家康が総理大臣になったら』(24)、『六人の噓つきな大学生』(24)、『アンダーニンジャ』(25)
ドラマ:『賭ケグルイ』シリーズ(18、19)、『ドクターホワイト』(22)、『らんまん』(23)

<COMMENT>
私は、“死”というものに演技でしかしっかりと向き合ったことがなく、最初にオファーをいただいた際は演じられるか少し不安でしたが、三木監督から『ご遺族や故人様に向き合ったときの気持ちを大事にしてほしい』というお手紙を事前にいただいたため、あえて意識はせず、自分の感情を大切に演じました。
監督とはデビュー当時から映画やMVなどで何作もご一緒させていただいておりますが、とても心が温かい方で、監督の優しさに包まれてこの作品はできているのだなと思いました。また、目黒さんとは初共演でしたが、現場にいらっしゃる姿が紳士で、佇まいから誠実さが伝わってくる方でした。上司と部下という役柄もあり、あまり会話をする機会はありませんでしたが、現場でずっと見守って下さり安心感がありました。口数は少ないけれど心は温かくて漆原さんにぴったり。今回、ご一緒できて良かったです。
“お別れ”というのはどうしても避けられない、身近で、一番悲しいものだと思いますが、同時に、前向きで温かいものでもあると思います。周りの人を大切にしたいと感じる作品になっていると思います。ぜひ楽しみにしていただけたら嬉しいです。
目黒 蓮漆原礼二 役)
事故や事件死など、遺族にとって受け入れがたい葬儀を主に担当する葬祭プランナー。遺族や故人に対しては誰よりも誠実で丁寧に接する一方、インターンとして入社した美空に対しては毒舌で人遣いが粗く、彼女を厳しく指導する。

<PROFILE>
1997年2月16日生まれ、東京都出身。
《主な作品》
映画:『おそ松さん』(22)、『月の満ち欠け』(22)、『わたしの幸せな結婚』(23)、劇場版『トリリオンゲーム』(24)
ドラマ:『消えた初恋』(21)、『silent』(22)、『舞い上がれ!』(22~23)、『トリリオンゲーム』(23)、『海のはじまり』(24)

<COMMENT>
事前に原作を拝読しましたが、“お別れ”をテーマに描かれているため悲しいなと思う一方で、希望がもてる部分もあり、「お別れはしたけれど、この先、いつかまた会えるかもしれない」という考えはとても素敵だなと思いました。
三木監督とは初めてご一緒させていただきましたが、とても穏やかな方で、現場では監督の空気感に支えられていたなと思います。集中したいときも、言葉で意思疎通をするというより、監督がつくってくれる雰囲気の中でのびのびと演じさせてもらえました。同じく初共演の浜辺さんは、監督としっかりコミュニケーションをとり丁寧に役を作っていく方だなという印象で、とても共感できましたし、浜辺さんのおかげで、漆原と美空の関係性がしっかりつくれたのではないかと思います。
今作は、お葬式を通じて、非日常に感じてしまいがちな大切な人との別れを最も現実的なものに感じさせてくれる作品です。日々過ごしているこの時間でさえも、大切でもう帰ってこない時間。映画の「ここに注目してください」というより、観終わったあとに、自分自身の先の人生に注目してもらえたらと思います。きっと、人に対する接し方など、何かが変わると思います。
森田望智赤坂陽子 役)
「坂東会館」で美空、漆原と共に働く葬祭プランナー。美空の悩み相談に乗るなど、頼りになる一面をもつ。

<COMMENT>
私が演じた赤坂陽子は、そこにいるだけで周りが明るくなるようなあたたかい存在。葬祭プランナーとして、数々のお葬式を客観的に見つめる難しい役でしたが、実際に葬祭プランナーの方々の指導を受け、お葬式は悲しいだけではなく、大切な人をその先の世界へ送り出す、ポジティブな想いも込められた儀式なのだと気づかされました。 今回の撮影を通して、自分の家族のことを思い出しました。限られた時間の中で、大切な人を少しでも前向きな気持ちで送り出せるようなお別れの形にしたいと感じました。映画をご覧くださった皆さまにも、その想いを受け取っていただけたらうれしいです。
光石 研坂東稔 役)
「坂東会館」の社長。いつも笑顔を絶やさず、美空と漆原を温かく見守る。

<COMMENT>
撮影期間は2日間でしたが、充実した現場で、濃密な時間を過ごすことができました。坂東稔はとにかく包容力のある、朗らかな人であればいいなと思い演じました。主演の浜辺さんと目黒さんは、お二人ともまっすぐな眼差しを持ち、芯の強さを感じさせる方々。むしろ私の方が包み込まれ、安心してお芝居に臨むことができました。
本作の題材には、“死生観”のようなテーマがあると感じています。人の死とはどういうものなのか…漠然としていながらも、誰にでも訪れるもの。映画を観て、たくさん泣いて、帰り道に家族や友人と作品の話をしてもらえたらと思います。
志田未来久保田理恵 役)
5歳の娘・比奈を先天性心疾患で亡くした母親。病を治したい一心から辛い治療と入院生活を強いてしまい、楽しい思い出を作ってあげられなかったことを後悔している。

<COMMENT>
シリアスなシーンが多く、一つ一つ緊張感をもって取り組んでいたため、いまは無事に撮影を終えて良かったなという気持ちでいっぱいです。
オファーをいただいた際は、原作を読んだことがあったため、ぜひやらせていただきたい!という気持ちと、お久しぶりの三木監督に成長する姿をお見せできたら…という気持ちでした。“人の死”を扱う作品のため、どのように演じればいいのか、不安やプレッシャーはありましたが、短い撮影期間の中で、理恵の娘の死を受け入れられないところから始まる心境の変化をしっかり見せられるよう、意識して演じました。本作は、悲しいこと以上に人の温かさや愛をとても感じられる作品だなと思います。ぜひ大切な人と一緒に観ていただきたいです。
渡邊圭祐久保田宏之 役)
5歳の娘・比奈を先天性心疾患で亡くした父親。憔悴しきった妻を支える。

<COMMENT>
初めての父親役と、既に娘に先立たれているという設定で、連日、胸が締め付けられる想いでした。撮影中は志田さんが醸し出す空気感に素直に身をゆだね、感情のままに、夫として、そして父として、間で揺れ動くようなイメージで演じました。また、目黒さん演じる漆原の「ほどなく、お別れです」というセリフがとても印象的で。現実をなかなか受け入れられない遺族に、そっと区切りを与え、未来へ進むための背中を押してくれるように聞こえました。
実は、こんなにも脚本で泣いた作品は初めてで、読み終えるまでに3日かかりました。脚本の段階でこれほど心を揺さぶられたのですから、映像はさらに素晴らしいものになっていると思います。誰もがいつか経験するテーマだからこそ、映画館で感情のままに観て、何かを感じ取っていただけたら嬉しいです。見どころは、観てくださる方それぞれの心に響く部分にあると思います。
野波麻帆長野桂子 役)
女手一つで育ててきた21歳の息子と、20歳の娘を残して交通事故で亡くなる。

<COMMENT>
悲しいシーンが多かったため、少しさびしいですが、無事に撮影を終えてほっとしています。今回の役は、現場の空気感で家族像を作っていこうと思い、あえて役作りはしませんでしたが、既にそこには子どもたちが存在していて、安心して撮影に入ることができました。また、久しぶりに三木監督とご一緒しましたが、監督には明確にビジョンがあり、私が違う方向に進むと必ず的確に教えてくださるので、演じていてとても楽しかったです。
本作は美空と漆原を軸に進む物語なので、心にぐっとくるシーンが随所に登場します。ぜひ心を空っぽにして、感情むき出しで観てもらいたいです。そして、鑑賞後は「ほどなく、お別れです」の意味を考えてみてください。
原田泰造長野正史 役)
桂子の元夫。子供たちが幼い頃に、親友の連帯保証人として借金を背負うことになり、離婚。離れた土地で暮らす。

<COMMENT>
私は泣くシーンが多く、緊張感が続いていたので、無事に終了して安心しています。離れ離れになった家族のことはずっと想っているのに、会ってはいけない…という想いを胸に演じました。
「ほどなく、お別れです」という漆原の台詞は、「ああ、これで本当にお別れなんだ」と思える、すーっと心に入っていく不思議な気持ち。本作では様々な“別れ”が描かれており、悲しいけれど、最後は心があたたかくなる。本作を観た後に、タイトルを見返して心にジーンときてもらえたらと思います。
西垣 匠長野翔一 役)
桂子の息子。家族を置いて出て行った父親を恨んでおり、母親の葬儀への招待も拒む。

<COMMENT>
お話をいただいたときは、率直に嬉しかったです。今まで演じたことのない役だったので、新たな扉を開ける気持ちで頑張りました。翔一は、根は優しいけど素直になれない性格なので、細かい感情の表現に気を付けました。
実は今まで“死”というものに対し、あまり深く考える機会はなかったのですが、自分の身の回りでいつ起きるかわからないことですし、翔一を演じて考える機会をもらえました。いつか訪れるであろう別れに後悔しないためにも、本作が“死”について考えるきっかけになってくれたら嬉しいです。
久保史緒里長野玲奈 役)
桂子の娘。父親に母親の訃報を伝えるべきではないかと悩む。

<COMMENT>
いつ大切な人に会えなくなるかわからないということを、考えながら取り組む撮影期間でした。玲奈は父親との記憶が幼い頃から止まっていて、母親が苦労してきている姿をずっと見てきた人。女性同士だからこその距離感でしたし、母の存在の大きさを誰よりも実感してきたはず。そんな親友みたいな存在でもある母との別れはとても辛かったと思います。
“別れ”だけではなく、残された人がその先をどう生きるかは、誰にでも訪れる身近な話のような気がします。この作品に参加させてもらったことで、幼い頃から強かった別れというものに対しての漠然とした恐怖心がなくなった気がします。ぜひ本作を観て、私と同じように何か心に届いてくれたらと思います。
古川琴音柳沢玲子 役)
出産を目前に控えるなか歩道橋から転落し、お腹の子ともども命を落とす。

<COMMENT>
三木監督とは、『今夜、世界からこの恋が消えても』以来でしたので、またご一緒できることを楽しみにしておりましたが、蓋をあけてみると、起承転結の“起”にあたる本作の導入部分の大切なお話を任せてもらえたので、これは一筋縄ではいかないぞと気合を入れて挑ませていただきました。
脚本を読んだ時は、まだ遠い未来だと思っているけれど、自分が明日死んでも、大切な家族が急になくなってもおかしくない…。あまり考えたくないけれど、そのことについて優しい気持ちで向き合わせてくれるような物語だなと思いました。
お腹に赤ちゃんがいて、まだまだ若くて、たくさんの未来があった中で亡くなった玲子は、端から見ると「もったいない」「かわいそう」「残念」という気持ちになることが多いと思うけど、玲子はそうではなかったのではないかと思っています。最愛の旦那さんに出会い、子どもを授かることもできて、未来に希望を抱いていた幸せな人だったと思います。だからこそ、「私は幸せだよ、だから安心して自分たちの人生を歩んでね」というメッセージが伝わるといいなと思いながら演じました。
目黒さん、北村さんとは、これまで濃い役柄でご一緒してきたこともあり、信頼関係はできていたので、楽しくのびのびと演じることができました。北村さんは一つ一つの役に愛情を持っている方なので、芝居のやりとりがなくても、お葬式のシーンを陰で見た時は胸がいっぱいになって、亮太のことを話すときは自然と北村さんの顔を想像しながら演じることができました。
遠い未来のようで、実はすごく近いテーマの話。その向き合い方を教えてくれるような、本当にあたたかくて優しい物語になっていると思います。ぜひ大切な方と一緒に観ていただけたら嬉しいです。
北村匠海柳沢亮太 役)
出産直前の妻とお腹の中の子を事故で亡くし、現実を受け止めきれないまま葬儀を迎える喪主。

<COMMENT>
最初にお話を伺った時は、「すごく無理難題を投げかけられたな」と感じましたし、メッセージ性の強い作品なので、引き受けるからには100%で向き合わなければと思いました。ただ、別作品の撮影中だったので、正直なところ最初は自信がありませんでした。三木監督と春名プロデューサーから「北村匠海にしかできない」と言っていただき、『君の膵臓をたべたい』や『君は月夜に光り輝く』、『思い、思われ、ふり、ふられ』など、20代前半に自分の血となり肉となったものを、お二人が求めていると感じたので、やらせていただこうと思いました。思い返せば、今までもこのチームの作品では大切な人を失う役が続いていて、今回も妻とお腹の中の子どもを亡くす役どころ。カメラの前で自分の大切な人を想い、感情的になるという経験を久しぶりに味わいましたし、現場の空気感もどこか懐かしく感じられました。
目黒さんとは初共演でしたが、実直な方だなと思いました。現場から離れずに取り組む姿からは、座長としての信頼感が伝わり、皆さんが目黒さんを信頼していることがよくわかりました。また、目黒さんの声が魅力的で、「ほどなく、お別れです」という言葉を聞いたときは心に残るものがあり、この作品を作り上げるうえで欠かせない存在だなと思いました。
映画は、観る人自身がどのような人生を歩んできたかによって感じ方が変わると思っていて、それはおもしろい部分でもありますし、ある意味、残酷なことかもしれません。この作品は観てくださる方の感受性みたいなものが顕著に現れると思っています。泣ける方もいるだろうし、笑みがこぼれてしまう方もいるかもしれません。皆さんが持っている優しさをより大事にできる映画ではないかと思います。
監督:三木孝浩
本作『ほどなく、お別れです』の中で描かれる死は誰しもに起こり得る身近な人、愛する人とのお別れです。
何十年先かもしれないし明日かもしれない。
でもその時が訪れた時、自分は悔いなくその人を見送れるだろうか。
原作小説を読ませていただいた時、普段忌むべきものとして無意識に遠ざけてしまっている死にこそ寄り添う大切さを感じさせてくれました。
ラテン語でメメントモリ=「死を想え」という言葉があります。
死を意識することで今ある生をより大切にできるという意味ですが、この言葉は、自分だけでなく周りの人の死についても当てはまる気がします。
今回、キャストだけでなくスタッフみんながかつて経験した別れそしていつか来る別れを想いながら撮影にのぞんで出来た大切な映画です。
観ていただく観客の皆さんにもそれぞれにメメントモリを感じてもらえる作品になっていたら嬉しいです。
プロデューサー:春名 慶
喪われた命を見送る物語ですが、悲しい結末は用意していません。

「死の事実は変わらない。けど受け止め方は変えられる」
2019年の年初に読んだ本作のテーマに感銘を受け、映画にしようと三木監督を誘いました。一心に葬祭に向き合う師弟のタッグを、たおやかに描いて欲しいと岡田さんに脚本をお願いしました。

「大切な人を亡くしても、遺族は生きていかなければならない」
葬儀でどう気持ちを整理し区切りをつければ、未来へ歩むことができるのか。
美空は漆原と一緒にその答えを見つけていきます。

死の悲しみを、死者への慈しみに変える。
ふたりが導き出す奇蹟のような「見送る時間」をぜひ劇場で体感してください。
念のため、タオルかハンカチ持参でお願いします。
プロデューサー:稲垣 優
本作を実写映画化するにあたり、実際に葬祭プランナーの方々にも沢山お話をお伺いし、作品作りに活かしてまいりました。 その時に皆様に対して感じたことは、ご遺族や故人の方に寄り添う誠実さ、そして葬祭プランナーという職業に誇りを持ち、日々前向きにお仕事に臨まれる真摯な姿でした。
キャスティングについても、この「誠実さ」と「真摯さ」を嘘無く表現できる方に演じていただきたいと思っていた時に、真っ先に頭に浮かんだのは浜辺美波さん、目黒蓮さんのお二人でした。
そして、撮影を通してその予感は全く間違っていなかったことを実感しました。
これまで多くの映画やドラマに出演されているお二人ですが、本作でしか観ることのできない浜辺さん、目黒さんの新たな魅力を楽しんでいただけたらと思います。
そして観客の皆様にとって、この映画をご覧いただくことで「自分の大切な人を見送るとはどういうことか」を、美空と漆原を通して考える機会になっていただけたら嬉しく思います。
label
ORIGINAL
原作紹介
「ほどなく、お別れです」シリーズ
(小学館文庫刊)
原作者:長月天音
<PROFILE>
1977年生まれ、新潟県出身。
《主な作品》
『ほどなく、お別れです』(18)、『ほどなく、お別れです それぞれの灯火』(20)、『ほどなく、お別れです 思い出の箱』(22)、『キッチン常夜灯』(23)

<COMMENT>
デビュー作の映画化、これほど嬉しいことはありません。浜辺さんと目黒さん、今をときめく魅力あふれるお二人に、美空と漆原を演じていただけるなんて夢のようです。
撮影見学時に感じた張りつめた雰囲気は、厳かな葬儀場の空気に通じるものがありました。本作の見どころでもある葬儀シーンは今から楽しみであり、監督やスタッフの方々にとても丁寧に作っていただいているのを実感しました。
誰もが避けられない大切な人との別れ。原作では伝えきれなかった部分にまで踏み込んでくださった素晴らしい脚本で、より多くの方にお届けできることを幸せに思います。